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2025.8.31

鈴木愛 3打差逆転で今季初優勝&ツアー通算21勝目

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

JLPGAツアー2025シーズン第23戦『ニトリレディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日が8月31日、北海道七飯町・北海道カントリークラブ 大沼コース(6,955ヤード/パー73)で行われた。首位と3打差、13位タイでスタートした鈴木愛が通算12アンダーで今季ツアー初勝利、通算21勝目を飾った。1打差の通算11アンダー、2位タイに大出瑞月、金澤志奈。通算10アンダー、4位タイに神谷そら、永井花奈、上野菜々子、桑木志帆、阿部未悠が入った。

2週前のNEC軽井沢72ゴルフトーナメント、前週のCAT Ladies 2025と2週連続で最終日を最終組でスタートしていた鈴木愛。しかし、スコアを伸ばし切れず、それぞれ8位タイ、9位タイに終わっていた。「いいゴルフをするとか、いくつで回るとかではなく、優勝することしか考えられなかったからだと思います」と振り返る。スコアを伸ばしたい、落としたくない気持ちが、どこか窮屈なプレースタイルになっていたのだ。

今大会では首位と3打差の13位タイでスタートしたこともあり、まずは5アンダーの68で回ることだけを考えていたという。「優勝を意識しすぎると周りが1つ伸ばしただけで、自分もバーディーを取らなければと焦りますが、スコアのことだけを考えていたら自分のプレーに集中できますからね」。逆にいえば、過去2戦は相手のことが気になり、自分のゴルフに集中できなかったわけだ。もちろん、今回も優勝への意識はあった。ただ、「5アンダーを出して勝てなければ仕方がない、そのためにもいいゴルフをしよう」と考え方を変えたのだ。

その作戦が功を奏したのか、鈴木は前半に2つ、後半に3つ伸ばして目標を達成。通算12アンダーまでスコアを伸ばし、今季初優勝を飾った。見事な逆転劇を演じたが、実はしたたかな計算もあった。「昨年までなら3打差あると逆転は厳しいと思っていましたが、今季の傾向として、最終組の選手が大きく伸ばして勝つよりも数組前の選手が伸ばして勝つ試合が多いんです。なので、3打差ならいけるかなと」。昨年のメルセデス・ランキング上位にいた選手にはアグレッシブに攻めるタイプが多かったが、彼女たちが米ツアーに主戦場を移した今季は安全策の選手が多いように鈴木には見えていた。それならば、自分がアグレッシブに攻めればチャンスがあると考えたわけだ。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

「元々アグレッシブに攻めるタイプですし、ピンまで届かないクラブで打つのは好きじゃないんです」。いい例が最終18番パー5だった。パーセーブなら逃げ切る可能性は十分あったが、セーフティに攻めることはなかった。ピンまで残り137ヤードの第3打でも8番アイアンと9番アイアンでクラブ選択を迷ったが、あえてピンに届く8番を選択。あくまでもバーディー狙いでいった。結果的にパーに終わったが、最後まで攻める気持ちがあったからこそ、逃げ切ることができた。

今回の優勝でJLPGAツアー通算21勝目となったが、永久シードを手にできる通算30勝を是が非でも達成したいという。「不動(裕理)さん以降は出ていませんし、若い選手の目標にもなりたいので30勝したいです」。ゴルフへの上昇志向を持ち続ける鈴木だけに、意外と早い時期に達成するかもしれない。

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